福岡空港国際線ターミナル（福岡市博多区大字青木）4階プラザで、映画「ハッピーフライト」の公開記念トークショーが行われ、矢口史靖監督と主演の田辺誠一さん、綾瀬はるかさんが航空業界の魅力について話し合った。

　空港のアナウンスが流れる中、監督に続き、本物と同じように作ってもらったという副機長の制服を着用した田辺さん、キャビンアテンダントのユニフォームで登場した綾瀬さんが姿を見せると、大勢のファンが詰めかけ、会場は拍手と歓声にわいた。

　田辺さんは「コクピットは4畳半の部屋のようにスイッチなど何でも手が届くので楽しかった。飛行機に乗る度に空港で働く人の仕事を見るようになった」と話し、綾瀬さんも「メークや歩き方・お辞儀の仕方まで習ったので、まずメークを見るようになった」とも。また、毎回ロケにギャグを考えてきたという田辺さんに対し矢口監督は「ギャグは低空飛行だったね」と返し笑いを誘った。

　トークライブ後には福岡空港に勤務する副操縦士や客室乗務員、整備士、管制官らと座談会を開き、「リアルに作りたかった」（同監督）という思い通り、スタッフらは実際の現場で起こるCAとグランドスタッフとの対応や、心理、しぐさなど、「よく取材されていて、嘘のない航空業界を映している」と絶賛。田辺さんも「左手の親指で油圧をコントロールしていました」と、監督から指示のない細かい演技をこなしていたこと明かした。

　羽田のほか、関西・仙台・福岡各空港での撮影について、同監督は「地元の人でしかわからない場面があり、それは地元の人たちの特権。空港が身近になって、ほんとに知らない仕事が隠れている。今までの映画でもっともっと描けばよかったのに――と思う楽しい、頼もしい秘密をたくさん映画に込めた。必要以上のギャグと感動とスリルを楽しんでほしい」と話し、田辺さんも「飛行機に乗るつもりで映画館に来てほしい」と話した。

　同作品は今月15日から、天神東宝、ユナイテッド・シネマ福岡、ユナイテッド・シネマキャナルシティ13ほか全国の劇場で公開される。