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博多座でスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」上演へ メインキャストが思い語る

(左から)市川團子さん、中村隼人さん、中村米吉さん

(左から)市川團子さん、中村隼人さん、中村米吉さん

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 博多座10月公演「スーパー歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内『ヤマトタケル』」の出演者が7月27日、福岡を訪れ上演に向けての思いを語った。

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 スーパー歌舞伎は1986(昭和61)年、二世市川猿翁(当時三代目市川猿之助)さんが築いた新作歌舞伎。「ヤマトタケル」はスーパー歌舞伎1作目で、古事記を題材に、哲学者の梅原猛さんが日本神話のヤマトタケルの波乱に満ちた生涯を物語にした。初演は同年2月4日、新橋演舞場で行われた。今回の公演は、2月・3月に新橋演舞場、5月に御園座、6月に松竹座で上演し、博多座が最終地となる。博多座での上演は2013(平成25)年以来11年ぶり3度目となる。

 主人公の小碓命(おうすのみこと、後にヤマトタケル)と双子の兄・大碓命(おおうすのみこと)、帝の使者を中村隼人さんと市川團子さんが交互で出演し、ヒロインの兄橘姫(えたちばなひめ)と弟橘姫(おとたちばなひめ)姉妹、みやず姫を中村米吉さんと中村壱太郎さんが交互で演じる。2月からの公演を通して、4人のキャストがそろうのは博多座公演が初となる。

 ダブルキャスト出演について、隼人さんは「團子くんには團子くんの魅力があり、僕には僕の魅力があると思っている。同じ作品、同じ台本、同じ演出で演じるので、比べられることは多いと思うが、お互い色が違う役者同士なので、自分が感じるもの、色を出していけたら」と話す。

 團子さんはヤマトタケルについて、「常に前を向いているところが魅力」と話す。自身と重ねて「実年齢がほぼ一緒ということがプラスになれば。ヤマトタケルは常に全力で生きている人物なので、自分の一生懸命に頑張る姿勢と、ヤマトタケルの姿勢が重なれば」と話す。

 米吉さんは、隼人さん、團子さんの相手役を務めることについて、「2月・3月公演でそれぞれの相手を務めているが、同じお芝居をしていても全く違う。演じるに当たってもやりがいがある部分。10月で一つの集大成。有終の美を飾れるように、博多座で素晴らしい公演にしたい」と意気込む。

 壱太郎さんは博多座公演について、「街もすてきで、博多座は何と言っても舞台機構がかっこ良く、ダイナミックでもある。今回のヤマトタケルにピッタリだと思う」と笑顔を見せる。

 隼人さんは「大御所の、経験豊富な役者さんたちも出演してくださっている。先輩たちからもらうエネルギーを受けて上演するだけではなく、僕らの熱量やエネルギー、姿勢というもので、みなさんに『この人たちを支えたい。この人たちのためにいい作品にしたい』と、刺激を与えられるよう盛り上げていきたい」と意気込む。

 公演期間は10月8日~22日。チケットは、A席=1万6,500円、特B席=1万2,500円、B席=9,500円、C席=5,500円。

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