ふるさと館で押し絵「博多おきあげ」展示-ひな人形をかたどったものも

博多では押絵を「博多おきあげ」と呼ぶ。羽子板などについているものと同じだが、制作はとても大変だという。

博多では押絵を「博多おきあげ」と呼ぶ。羽子板などについているものと同じだが、制作はとても大変だという。

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 「博多町家」ふるさと館(福岡市博多区冷泉町)で3月3日より、明治時代から昭和初期にかけての押し絵である「博多おきあげ」の展示が始まった。

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 おきあげは、歌舞伎や歴史上の物語などをモチーフにしており、下絵で描いた厚紙に綿を入れ、布を縫い上げて厚みを持たせ、羽子板などにも使われる。当時は女性の教養で、女の子の初節句にひな人形をかたどったおきあげを贈っていたという。

 今回の展示では、「櫛田裁縫女学校」跡地に建つ同館で、生徒として制作していたことがあるという市民からからおきあげ提供を受け、型紙や部品なども展示しているほか、南区在住の工芸作家、清水清子さんの作品24点や下絵の展示も行われている。展示にはひな人形をかたどったものもあり、来館者は趣の深い作りに見入っている。

 同館学芸員の山田弘明さんは「今はもう作り手が少なくなったが、(人によっては)懐かしいと思ってもらったり、新鮮に感じたりしていただけると思う。当時の庶民の優しさを感じていただければ」と話している。

 開館時間は10時~18時。入館料は、一般=200円、中学生以下、65歳以上=無料。4月3日まで。

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