ふるさと館で「オッペケペー節」の川上音二郎展-3年連続企画

中央には博多人形「音二郎」、長谷川法世館長が書いた「オッペケペー節」。幻となった館長の漫画も特別に展示している。

中央には博多人形「音二郎」、長谷川法世館長が書いた「オッペケペー節」。幻となった館長の漫画も特別に展示している。

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 「博多町家」ふるさと館(福岡市博多区冷泉町)展示棟2階ホールで11月1日より、新劇の祖と言われる川上音二郎の人生を紹介する「波乱万丈 川上音二郎展」が行われている。再来年の音二郎100回忌に合わせた3年連続の特別企画の1回目。

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 博多出身の川上音二郎は、文明開化の明治時代に、近世演劇と近代演劇の架け橋として大きな足跡を残した。自由民権運動の壮士で「オッペケペー節」で日本中を席巻したほか、アメリカやヨーロッパを妻・貞奴とともに巡業、日本文化のブームを起こすなど、演劇史に欠かすことのできない功績を残した。

 展示するのは、小島与一さん作「音二郎」の博多人形や明治時代の芝居番付のほか、音二郎ゆかりの品々や写真約30点に加え、音二郎の研究をライフワークとしている長谷川法世館長が書いたオッペケペー節の書や、掲載紙の廃刊で、わずか2話で終わった音二郎の漫画「おおまん」も展示。

 名古屋から来館していた服部照子さんは「貞奴や福沢桃介などに興味があるので、この展示会を偶然見られてうれしい」と笑顔で話していた。同館学芸員の松尾由美子さんも「出版物などを参考に(展示会の)年譜を作ったが、1年1年ユニークなことばかりで、改めて奇想天外かつ面白い人だと思った」とも。

 開館時間は10時~18時。入館料は、一般=200円、小中学生=無料。今月29日まで。同11日には、承天禅時(御供所町)で音二郎忌が行われ、オッペケペー節を4組が歌うほか、博多にわかや博多古謡なども披露される。

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