2026年7月22日
オムロン フィールドエンジニアリング株式会社
E-Flow合同会社

オムロン フィールドエンジニアリング株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 立石 泰輔、以下「OFE」)とE-Flow合同会社(本社:大阪府大阪市中央区、社長(代表者)松田拓、以下「E-Flow」)は、高圧の太陽光発電所においてFIT制度(※1)からFIP制度(※2) への転換時に設置する再エネ併設型蓄電池を活用し、需給調整市場(※3)の一次調整力(オフライン)(※4)において調整力取引を開始したことを以下の通りお知らせいたします。
1.目的と背景
電力の安定供給を実現するために、常に需要と供給のバランスを保つことが強く求められています。電力は大量に貯蔵することが難しく、万が一、需給バランスが崩れると、周波数を一定に維持できず大規模停電につながる可能性があります。そのため、需給バランスを維持するために必要な電力の「調整力」を、電力取引市場を通じて取引する仕組みが「需給調整市場」として整備されています。近年、再生可能エネルギーの急速な普及や国際的な脱炭素社会への移行を背景に、こうした「調整力」の重要性は、より一層高まっています。
OFEはこれまで、高圧領域における再生可能エネルギーのソリューションとして、発電所所有者へFIT制度からFIP制度へ転換する「FIP転ソリューション(※5)」を提供してきました。しかし、一部の発電所では、発電設備が持つポテンシャルを十分に発揮できず、計画通りの脱炭素推進や収益も不安定となるケースが見られるようになってきました。
この課題に対し、「FIP転ソリューション」で導入する再エネ併設型蓄電池を活用し、高度な制御技術を持つOFEと、電力の市場取引ノウハウや知見を持つE-Flow(関西電力グループ)は、両社の強みを活かし一次調整力での調整力取引を開始しました。従来の卸電力市場に加え、需給調整市場に参入することにより、電力の安定供給や発電所所有者の収益安定化、さらには再生可能エネルギーの最大限の活用によるカーボンニュートラルを実現します。
2.概要
OFEは「FIP転ソリューション」を通じ、リソースアグリゲータ(※6)として再エネ併設型蓄電池を最適に制御します。
一次調整力では系統の周波数の変動に合わせて再エネ併設型蓄電池を制御し、調整力を提供する必要があります。この制御には迅速な応動を求められますが、OFEは制御をコア技術とするオムロンの技術力を活かした高度な蓄電池制御技術を用いて、スピーディかつ確実な調整力の提供を実現します。
E-Flowはアグリゲーションコーディネータ(※7)として、一次調整力での市場取引などを実施します。これまで培ったアグリゲータの実績や知見を活かし、リソースの運用をサポートします。
<本取り組みスキームと各社の役割>

尚、本取り組みの第一号案件として、本年5月27日より株式会社トーチインターナショナル様(所在地:東京都港区)の長崎発電所(所在地:長崎県平戸市)において運用を開始しています。本案件は、再エネ併設型蓄電池を系統から充電しない一般的な構成を採用しつつ、太陽光発電による出力変動という外乱環境下においても、一次調整力が求める応動性能を確保しています。このような高度な制御は、電力需要予測技術と制御技術を強みとするオムロンならではの取り組みです。

株式会社トーチインターナショナル様 長崎発電所
3.今後の展望
OFEはFIP転換と再エネ併設蓄電池を組み合わせた「FIP転ソリューション」を通じて、現在工事着工中または電力申請手続き中の案件も含み、順次需給調整市場への参入を進めていく予定です。
今後は、市場の動向や環境変化を踏まえながら、さらなるサービスに進化・多様化を進めていく予定です。
※1:Feed-in Tariffの略称(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)。再生可能エネルギー源(太陽光、風力など)で発電された電力を、政府が設定した価格に基づいて電力会社が購入することを義務付ける制度(2012年7月より開始)
※2. Feed-in Premiumの略称。FITに対し、再生可能エネルギーを固定価格で買い取るのではなく、再生可能エネルギーの発電業者に対して電力を販売した時の価格に一定の補助額(プレミアム)を付与することで、事業者の投資インセンティブを促し、再生可能エネルギーをさらに普及促進することが目的の制度(2022年4月より開始)
※3:電力の需要と供給のバランスをリアルタイムで調整するために必要な「調整力」を調達する市場
※4:発電設備や蓄電池が現地の自動制御で周波数調整を行う需給調整市場のメニュー
※5:オムロン フィールドエンジニアリングが提供する「FIP転換・再エネ併設型蓄電池・EMS」を組み合わせたソリューション。発電所所有者へ最適な蓄電池の選定、提案から設備導入、導入後のメンテナンスを含むトータルサポートを実施
※6:家庭や企業が所有する太陽光発電や蓄電池などの小規模エネルギーリソースを束ね、電力の需給バランスを調整する事業
オムロン フィールドエンジニアリング株式会社について
オムロン フィールドエンジニアリング株式会社は、オムロンでソーシアルソリューションドメインを担うオムロン ソーシアルソリューションズ株式会社のグループ会社として環境ソリューションやエンジニアリング・サービスを提供する企業です。日本全国130箇所の拠点と1,200名のカスタマエンジニアによるサービスネットワークを構築し、エンジニアリング/フィールドサービス/バックアップサービスを全国のお客様に提供しています。
URL:https://socialsolution.omron.com/field-engineering/
E-Flow合同会社について
・ 2023年4月、関西電力株式会社の100%子会社として「E-Flow合同会社」を設立
・ 多種多様な分散型エネルギーリソースの電気価値活用に特化した日本初の会社
・ 独自の分散型サービスプラットフォーム「K-VIPs+」を通じ、社会のカーボンニュートラルや電力需給の安定化に貢献する事業を展開
URL:https://eflow.co.jp/index.html