サロン・ド・井筒屋Uで最後の文化催事-創作人形師の和紙人形展

作品展を行っている佐藤典子さん。「和紙人形が認知されるきっかけになれば」と笑顔で話した。

作品展を行っている佐藤典子さん。「和紙人形が認知されるきっかけになれば」と笑顔で話した。

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 サロン・ド・井筒屋U(福岡市博多区下川端町、博多リバレイン イニミニマニモ地下2階)のギャラリー&イベントスペースで5月26日、春日市在住の佐藤典子さんによる和紙人形の作品展が始まった。

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 「須倭(すわ)の和紙人形 佐藤典子作品展」と題し、新潟県長岡市で約35年にわたって創作和紙人形を制作してきた佐藤さん。これまで東京を中心に全国の百貨店で展示会などを行ってきたが、九州では今回が初の展示。先月春日市へ引っ越したことを機に、今回の展示が決まった。今回の展示のために、新たに白無垢の花嫁の人形を作成し、販売している。

 会場には、あでやかな和紙人形約50体が並ぶ。佐藤さんの人形は、子どものころから日本舞踊をしていたことをヒントに「最初は自分が躍ったつもりで作り始めた」。その後、江戸時代の画家、尾形光琳の影響や小説などからインスピレーションを受け、曲線やしなりが独特の動きを持った、立体感のある人形になったという。

 人形自身は脱脂綿を締めたものや厚手の和紙のみで形を作っており、目や鼻など表情を入れないのも特徴で、「表情のない人形の和紙の温かみや、見ていただく方々が思いを重ねてもらえるように見ていただければ」と話し、「今後もどこかで飾っていく機会や、博多の人々に認知してもらうきっかけになれば」とも。

 同店の6月末の閉店に伴い、同ギャラリーでの文化催事は今回が最後となり、6月1日からは同店のリビング関係の閉店セールの催事場となる。同店の前田和子さんは「ようやく皆さんに周知されてきただけに残念だが、今後他店舗で生かしていければ」と話している。

 作品展は10時~20時(最終日は17時まで)。29日佐藤さん自身がレクチャーする折り紙教室を行う(13時30分~)。問い合わせは同店(TEL 092-262-1330)まで。展示は5月30日まで。

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