「福岡アジア美術トリエンナーレ」-9月開幕に向け作品制作着々と

一針一針手縫いで仕上げる。「パレードが楽しみ」とリアン・セコンさん(右)

一針一針手縫いで仕上げる。「パレードが楽しみ」とリアン・セコンさん(右)

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 福岡アジア美術館(福岡市博多区下川端3)で9月5日より開催される「第4回福岡アジア美術トリエンナーレ2009」の作品制作が着々と進められている。

完成間近の全長90メートルのマカラ

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 福岡アジア美術トリエンナーレは3年に一度、アジア21カ国・地域の現代アートフェスティバル。1999年に初めて開催された。今年は同館の開館10周年に合わせ、約4年ぶり4回目の開催となる。今年のテーマは「共再生-明日をつくるために」。

 現在、同館の制作室では5日の開幕に向けて、作品制作が急ピッチで進められている。今年6月に来日した作家リアン・セコンさんは全長約90メートルのマカラ(カンボジアの守り神)を制作中だ。市民から回収を呼び掛けた菓子やペットボトルのパッケージ、カラフルなビニールのショッピングバッグなどをマカラの「うろこ」として使い、「環境問題」とリンクさせた作品の完成を目指す。

 福岡の学生らボランティアスタッフも手伝い、ビニールのうろこを一針一針手縫いで仕上げている。「言葉が通じなくても、とても優しく気配りをしてくれる福岡の人と過ごす時間は貴重だった」とセコンさん。「皆で歌いながら、雑談しながらの作業は終始楽しかった」。

 完成した作品は9月5日、マカラの踊り手として募集した約90人が参加しパレードを行う予定。「作品の完成度は90%」(同)。セコンさんはこの貴重な時間を楽しみながら、最後の仕上げ作業に笑顔で打ち込んでいる。

 開催は11月23日まで。

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