「聞きたかけん」で吉田市長と博多まちづくり推進協が懇談

2011年の博多駅開業を前に、博多の将来像について互いに熱のこもった議論がなされた。

2011年の博多駅開業を前に、博多の将来像について互いに熱のこもった議論がなされた。

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 市長と市民が対話し、市民の声を市政に反映する目的で2007年から開催されている「聞きたかけん」の今年度4回目となる協議が6月11日、キャナルシティ・ビジネスセンタービル(福岡市博多区住吉1)で行われ、博多駅周辺の企業約130社と自治体などで構成する「博多まちづくり推進協議会」の代表者12人が、吉田宏・福岡市長と懇談した。

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 「聞きたかけん」に昨年も応募したという同協議会は、市長との対談は2年越しの念願がかなった形。冒頭で吉田市長は「九州にとっても福岡にとっても100年に一度のビッグイベント。福岡は消費を中心としたテーマパークでもあり、九州中から来た人が最初に街に触れる場所。官・民を分けるのではなく、皆と一緒に考えていきたい」とあいさつ。

 メンバーらは、昨秋に行った社会実験「はかたんウォーク」の成果やこれまでの取り組みを紹介し、駅前通りの回遊軸の形成やさまざまな対策の実施から実感している、民間の権利関係の難しさや、それぞれで進んでいく街づくりに、行政のリーダーシップを訴えた。吉田市長は「承天寺付近の歩行者天国化に向けた取り組みや、(寺町地区の)景観の条例化なども行ってはいるが、一番のインパクトである商業に関しては、具体的には悩ましいところで、どんどん要望を出してほしい」としたうえで、駅周辺の歩道の整備や車道の幅についてなども、市で検討していることを明らかにした。

 また協議会側は、自主財源確保を目的に実施された街灯のバナー広告を例に、官や民間の所有者が煩雑に絡む難点を説明。これに対し吉田市長も「小さなことでも雰囲気が変わるのはいいこと。博多を感じられるものを作っていけたら」と街灯の統一を切り口に、都市サインや街並み・雰囲気の統一の検討に入ることに前向きな姿勢を見せた。ほかにも緑化整備の管理方法や公園の利用方法の検討、ホームレスの問題、路上駐輪対策についても熱のこもった議論が交わされた。

 この日の議論について、吉田市長は「1時間は短かった。イメージを共有して、こちらからも時間を作って行く機会があれば」と話し、「これをきっかけに官民一体で(まちづくりを)考える具体例の第一歩としていきたい」と意欲をみせた。

 協議会では、現在も部会ごとに週2~3回程度の協議を重ねており、今秋も「はかたんウォーク」の実施を予定、ガイドラインの制定を目指している。

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