博多の老舗日本料理「嵯峨野」がリバレインに移転-JAL機内食コラボも

和室からは日本庭園の変わりにアトリウムガーデンの緑が見える。

和室からは日本庭園の変わりにアトリウムガーデンの緑が見える。

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 博多の老舗の料亭「嵯峨野」は3月3日、博多リバレイン イニミニマニモ(福岡市博多区下川端町)6階に「嵯峨野 別邸」(TEL 092-271-5745)として移転オープンした。

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 1967(昭和42)年に中洲にオープンした同店は、今年2月まで「料亭 嵯峨野」として博多区住吉に店舗を構えていた。今回、施設の老朽化で建て替えが始まったのに伴い、イニミニマニモには場所を移し「嵯峨野 別邸」として移転オープンする運びとなった。

 店舗面積は約117坪で、席数は約100席。座敷(掘りごたつ)や個室だけでなく、テーブル席も備える。「畳は必ず人の目線が同じになる空間で、日本家屋のきちんとした料亭としてのスタンスは変えないが、例えばおみ足の悪い方用にテーブル席を用意したりした」と女将(おかみ)の藤井春奈子さん。夜の懐石料理も本来の常連客向けだったが、「初めて(商業施設)の立地で手探りだが、今までご来店いただいたことのないお客様にも来ていただけるように」と、昼には茶漬けなども用意するほか、喫茶の時間も設けている。

 また藤井さんは「料亭はおなかを満たすためだけではなく、いわば遊びの空間。庭があり、掛け軸があって、たあいもない会話を楽しむことで、コンクリートの会議室とは違った発想が生まれると思う」と話し、「いかに季節感を感じていただけるか、季節感を取り入れたものを提供していきたい」と力を込める。

 1月にはJALとのコラボレーションで、ファーストクラスの機内食を提供した。メニューは「博多雑煮」など博多の和食をメーンにしたもので、いかに機内で(味を)再現するかという新しい試みも行った。「場所を移転しての営業やJALとのコラボレーションも、タイミングとしてはいい試み。大きくしていくのではなく、日本の文化を地道に守ってきたから、今がある。(新店も)新しいお客様にも広く知っていただくきっかけになれば」(同)と話す。4月からは2回目の試みとして、花見団子ずしやがめ煮を用いた機内食を提供する予定。

 献立は、昼(11時~14時)=20食限定の鯛茶漬(1,575円)、湯豆腐懐石(3,675円)、夜(17時~20時30分ラストオーダー)=懐石料理(6,300円)など。そのほか、杏仁豆腐(525円)、抹茶・菓子(840円~)なども。要別途奉仕料。懐石料理は要予約。

 営業時間は11時~22時。

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