福岡商工会議所(福岡市博多区博多駅前2)は12月12日、スポーツジャーナリストの二宮清純さんを招いて「勝つリーダー、負けるリーダー」と題した経済講演会を開催した。
同会議所は年3回、企業経営者らを招き講演会を開催しているが、これまでの参加者のアンケートなどから、今回は趣向を変えて二宮さんへの依頼を決めたという。当日は、会議所会員らを中心に、地元経済界から350人を超える参加があり、河部浩幸会頭も熱心に耳を傾けた。
二宮さんは北京五輪のリレーや女子ソフトボール、野球、相撲界などを例に挙げ、「スポーツが我々に教えてくれるのは、負けた時の態度。反省し、敗因を検証・分析することが大切」と話したほか、自らがJリーグの立ち上げに携わった時のエピソードを交え、「老若男女が参加する山笠などの祭りと同じで、スポーツは観光資源であり、経済効果や景気をけん引する」とスポーツで街が活性化した例を挙げた。
さらに、「リーダーに必要なことはpassion(情熱)、mission(使命感)、action(行動力)」と話し、自らが感銘を受けたという本の一文を引用し「よきリーダーたるものは、まずもってよき背中を持て」と締めくくった。また、祖母が福岡市に住んでいたことから平和台球場に足を運んでいたことや、テレビ出演後に父親から猫背をしかられるなどの話題も飛び出し、会場の笑いを誘った。
同会議所推進事業部では今後も経済公演会を企画中で、次回開催は来年2月以降を予定。