博多座10月公演「ふるあめりかに袖はぬらさじ」に出演する大地真央さんが9月10日、福岡を訪れ公演について意気込みを語った。
有吉佐和子作で、1972(昭和47)年に東京・文学座で初演された同作。2017(平成29)年7月に、音楽劇として大地さん主演で東京・明治座で上演され、博多座には初登場となる。11月には初演を行った明治座でも再演が決定している。
物語は、幕末を舞台に大地さん演じる三味線芸者のお園が、同じ遊郭の花魁・亀遊(きゆう)の悲劇的な死を客に聞かせるが、虚像が次第に膨らんでいく様子や、お園がたくましく生きる姿を描く。出演は、大地真央さん、温水洋一さん、佐藤B作さんをはじめ、大地さんの宝塚時代の同期・未沙のえるさんなど。潤色・演出は宝塚歌劇団の演出家・原田諒さん。
初演時について大地さんは「これまで素晴らしい名女優の方が演じてきているし、原作を読んでものすごい量のせりふがあり、最初はちょっとプレッシャーを感じたが、音楽劇ということで挑戦してみたいと思った」と当時を振り返る。
再演については「博多座さんでやらせていただけるのは本当にうれしいし、博多座の劇場にぴったりな作品じゃないかと思っている」と話し、「再演なので、良くて当たり前という厳しさもあると思うが、素晴らしいスタッフと、また新たにキャストも少し変わり、適材適所、素晴らしいアンサンブルでお届けすることができると思う」と意気込みを語った。
古巣の宝塚歌劇団で演出家を務めている原田さんについては、「とにかく何でもよくご存じで、着物のこと、かつらのこと、音楽、踊り、お芝居など、全てにおいて勉強家。本当に細かいことまで勉強されていて、お話がとても楽しい」と笑顔で話す。
再演の稽古はこれからということで、「原田先生とお互いに言いたいことを言いながら、良いものを作ろうという気持ちがある。妥協せず、最後の最後まで一生懸命、キャスト・スタッフも一丸となって頑張りたい」と意気込む。
公演日は10月18日~27日。チケットは、A席=1万4,000円、B席=9,500円、C席=6,500円。