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博多座で「二月花形歌舞伎」 松本幸四郎さんが作品や親子共演への思い語る

記者発表会の様子

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 来年2月に博多座で上演される「二月花形歌舞伎」に出演する松本幸四郎さんが11月17日、福岡を訪れ記者発表会を行った。

記者発表会の様子

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 博多座への出演は2021年2月以来、12回目となる幸四郎さん。今回は、幸四郎さんの長男・市川染五郎さんとの共演で、染五郎さんは博多座初出演となる。上演するのは、昼の部・夜の部共に、江戸川乱歩の小説「人間豹(にんげんひょう)」を原作とした「江戸宵闇妖鉤爪(えどのやみあやしのかぎづめ)」と、鵜(う)飼いをモチーフにした舞踊劇「鵜の殿様」。「江戸宵闇妖鉤爪」は、幸四郎(当時染五郎)さんが発案し、2008(平成20)年に国立劇場で初演された新作歌舞伎で、2011(平成23)年に再演した。博多座公演は、再演に次ぐ13年ぶりの上演となる。

 「江戸宵闇妖鉤爪」について、幸四郎さんは「『人間豹』という、まか不思議なキャラクターが世の中をかき回し、恐怖に陥れるという作品。それに対し、明智小五郎がどう立ち向かっていくのかというお芝居だが、人間豹の非人間的な格好や動き、行動など、皆さんにサスペンスを感じて見てもらえる作品だと思う」と見どころを語る。初演・再演時に共演した、父・松本白鸚(当時幸四郎)さんが演じた明智小五郎役を今回自身が演じることについて「全く違う、今までと違うものというわけでもなく、進化させた形として現在分解している」と話す。

 「鵜の殿様」については「大名がいて、太郎冠者(たろうかじゃ)がいるという、狂言舞踊的な構成。これだけ大名が踊るということはないと思うので、皆さんにたくさん笑ってもらえる踊りではないかと思う。息子の染五郎とできるのがとても楽しみ」と笑顔を見せる。

 息子の染五郎さんについて「『江戸宵闇妖鉤爪』は息子自身も大好きな作品。上演の記録として残っている動画や、原作の『人間豹』をことあるごとに読んでいた。自分自身が人間豹を演じられるというのは、僕が思っているよりも恐らく興奮しているのでは」と話す。

 上演に当たり、親子で「いつになく話し合っている」と幸四郎さん。「過去上演してきたものを見て息子は憧れ、僕自身も思い入れがある作品。それを否定するわけでもなく、しっかりと忘れずに持ちながら、今回上演するにあたってどうするか、技術的なところや登場人物について細かいところを一つ一つ話し合って台本作りに向かっている」と、公演に向けて意気込みを語った。

 公演期間は2024年2月3日~18日。チケットは、A席=1万5,000円、特B席=1万2,000円、B席=9,000円、C席=5,500円。

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