博多駅ビル事業者の博多ターミナルビル（福岡市博多区博多駅中央街）と九州大学は5月15日、2011年春に開業を目指す新博多駅ビルに同大学のビジネス・スクール（経済学府産業マネジメント専攻）を含むサテライトキャンパスを開設することを明らかにした。

　新駅ビルの開業に当たり、学び機能の誘致を検討していた同ビルと、都心にもキャンパス機能を検討していた同大学の思惑が一致、数年前から検討に入っていたという。既に定期賃貸予約契約を締結しており、来春に本契約を結ぶ。「駅ビル全体でもものを売るだけでなく、大学ならではの高度な情報を発信できれば」（同）と期待を寄せる。

　同大学のビジネス・スクールは現在東区の箱崎キャンパスを中心に、社会人を中心に約90人が在籍。「駅というロケーションは社会人などには時間的な観点から見ても非常に有効」と、今後は新駅ビルを中心に展開していく見込み。

　開設予定は新駅ビル10階で約160平方メートル。事務局をはじめ学生自習室、図書館、共同研究室、講師控室など、共同で使えるものを中心に設置する予定。講義は駅ビル内の貸会議室を利用するという。ほかにも立地を生かし、シンポジウムや学術講演会など「産学連携の情報発信の拠点にしていきたい」（同大広報部）としている。