季節展「ひなまつり」が現在、「博多町家」ふるさと館(福岡市博多区冷泉町)の展示棟2階と町家棟で開催されている。
桃の節句を祝い、博多の家庭で飾られてきたひな人形やひな飾りを展示する。今年は、目にも明るく、楽しんで見てもらいたいという思いから、華やかな展示を意識したという。
1939(昭和14)年のひな人形やひな道具、2008(平成10)年の7段飾り、博多人形伝統工芸士・益永栄喜さんが作った「万葉雛(ひな) 小野小町 在原業平」、同・長友敬次さんが作った「丸雛」などのひな人形を展示。下絵を布や綿を使って立体的に盛り上げた押し絵「博多おきあげ」の作家・清水清子さんによる「天女の衝立(ついたて)」や、日本で初めての女優とされる川上貞奴が博多の親戚の初節供を祝って描いた「立雛(たちびな)の図 川上貞奴画」など、ひな祭りに関連した展示も行う。展示の一部には、外国人観光客にも分かるよう、英語と中国語でも説明を記載する。
同館学芸員の松尾由美子さんは「桃や梅など春の花が咲き始め、桜ももうすぐ咲き始めるので、おひなさまを見て、春を一層楽しんでもらえたら」と話す。
開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。第4月曜休館。入館料は200円、中学生以下無料。町家棟は入館無料。4月3日まで。