九大院生らが博多の可能性を探る-博多まちづくり推進協議会で

学生らは実際の1/500のパースを作って説明。地下をくり抜いたり、建物の形状を利用したテラス・オープンスペースの提案に参加者も真剣に聞き入っていた。

学生らは実際の1/500のパースを作って説明。地下をくり抜いたり、建物の形状を利用したテラス・オープンスペースの提案に参加者も真剣に聞き入っていた。

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 九州大学大学院は、同院人間環境学府の集中講義の一環で「博多駅と博多をつなぐ交響(シンフォニー)空間」と題し、博多駅周辺地区のグランドデザインを提案するワークショップを行い、7月25日に福岡朝日ビル(福岡市博多区博多駅前2)会議室で行われた博多まちづくり推進協議会・第5回プランニング部会の中でその成果を発表した。

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 同協議会の理事も務める同大学人間環境学研究院・出口敦教授と、アーバンデザイン専門の明治大学・小林正美教授らを中心に、都市計画や建築を学ぶ大学院生22人が参加。22日から旧冷泉小学校(上川端町)図書室で短期間集中型のワークショップを行ったという。5~6人で4グループに分かれ、同協議会の会員ら約50人の前で提案を発表した。

 発表では、博多駅前1丁目・大博通り東側の地区に焦点を当て、学生らがそれぞれ「小博通り」「ビルの中道」など福岡にちなんだ名称やテーマを設定。新博多駅の2階デッキを延長しビルをつなぐプランや、地下通路をつなぎ「アジアの台所」とする大胆なアイデアなど、人々が憩う仕掛けづくりとその実現に向けての具体的なプロセスを、500分の1のパース模型を用いて発表した。

 協議会メンバーは、学生の斬新なアイデアや博士からの説明を興味深げに聞きながら、屋上利用や容積率の緩和、早期建て替えのインセンティブ、共用部の管理などについて質問を投げ掛けたりするなど、博多の未来像について積極的な意見交換が行われた。

 小林教授は「自分たちで実際に街を歩き、法規制や不動産などたくさんのことを短い時間で研究・作成し、前夜はみなほぼ徹夜でやり抜いた」と学生らをたたえた。また発表を行った大学院生の一人、濱田貴広さんも「(ワークショップは)チームで缶詰め状態だったが、このような場所で発表できたのはとてもよかった」と振り返った。

 協議会は今後も部会単位の取り組みを行い、本格的なガイドラインの策定に向けて動き出す。

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