博多の企画代理店「クールファミリー」(福岡市博多区博多駅東3)は9月10日、飲食店などを映画情報の発信の場として展開する「シネマジャックプロジェクト」を始めた。
同プロジェクトは、飲食店などの店内に封切前の映画ポスター掲示やチラシ、自由に閲覧できる非売品プレスシートを設置し、店舗全体を媒体化するもの。既にヨドバシ博多4階のカフェ「カフェドルポ」(博多駅中央街6)が同プロジェクト1号店として稼働している。
同プロジェクトは、同社営業企画部長の市丸修久さんの映画好きが高じて生まれた。店舗側のメリットとしては、新作公開の度にポスターが変わり店内のイメージが変えられる点や、消費者に提供する物品プラスアルファ(映画情報が入手できる)を提案できる点だという。
パネルやチラシラックなどの什器は同社が基本的に無償リースを行う。今後、設置店では映画に関する特別メニューの提供や割引券の配布などの実施も視野に入れており、「新たなセールスプロモーションとして期待できる」(同)という。
「意外にチラシの減りが早く、驚いている」と同カフェを運営する「イー・エー・ティー」(博多駅前4)営業販促部長の林田修さん。「店内にプロジェクター設置なども検討したい」と前向きな姿勢を見せる。
旧作の作品チラシなども集め、コアな映画ファンが集まる場も目指し、最終的には「福岡へのロケ誘致も含め、福岡を映画人が集まる場所にしたいとの思いも込めた」(市丸さん)とも。
年内で約20店舗を目安に展開したい意向で、「天神よりも情報量が少ない博多エリアを中心に検討中。薬局やペットショップなど過去に映画関連のイベントやポスターなどを貼る機会が少なかった新鮮な場所で展開していきたい」とプロジェクト拡大に意欲をみせる。