
福岡の夏の和菓子「博多水無月(みなづき)」が現在、福岡市とその近郊の和菓子店で販売されている。
旧暦の6月と同じ名の和菓子「水無月」は、ういろうの上に小豆をのせた三角形の菓子。「博多水無月」は、「100年後の博多のスタンダード」を目標に1999(平成11)年に誕生した福岡・博多オリジナルの季節の和菓子で、今年で販売27年目を迎える。「わらび粉と小豆を主原料として、ササで巻く」という決めごとの下、各和菓子店が腕を振るって、それぞれの博多水無月を作り販売する。
今年の博多水無月のテーマは「わたしの夏のご褒美(ほうび)」。「御菓子司 山月堂」(那珂川市)、「和菓子処 清致庵」(福岡市城南区友丘2)、「和菓子処 兎月」(中央区六本松2)、「参松堂」(南区井尻3)、「天山 筑前町店」(筑前町)、「菓子処 天本家」(筑紫野市)、「富貴」(春日市)など、福岡市と近郊の和菓子店20社・27店舗で販売する。小豆や抹茶を使った商品をはじめ、あまおうイチゴやレモン、ライムなどのフルーツを使った商品や、最中(もなか)で挟んだ商品など、各店がそれぞれの博多水無月を販売する。
博多水無月の発起人で「新福岡・博多の和菓子開発研究会」の代表世話人を務める松本弘樹さんは「続けることで多くの方々に認知され、この行事を楽しむ方々が増えたと実感している。30代後半で始めた私も60代になり、初年度に決めた目標『100年後の博多のスタンダード』に向けて、一歩ずつ進んでいる」と話す。
各店での販売は7月31日まで。