福岡市博多区大博町で8月24日~26日、博多の夏祭りの最後を飾る「大浜流灌頂(おおはまながれかんじょう)」が行われる。
同祭は、大博町と神屋町、対馬小路の一部の「大浜地区」で、宝暦六年(1756年)から250年以上続く祭り。1755年の大暴風雨、翌年の疫病流行で亡くなった多くの人々を東長寺一山が同地区で供養を行ったのが始まりとされる。7月の「山笠」に対して、8月の「浜流」と言われ、1960年ごろまでは東区箱崎の放生会に並ぶほど夜店が並んでいたという。
当日は大博町の東西南北に走る中央の通りをお祭り広場として歩行者天国にする。通りには県の無形文化財に指定され、博多最後の絵師と言われる「海老崎雪渓」作の「武者絵大灯篭」が3基建立される。同作は和紙に描かれ、大きさ約縦1.8メートル、横は4.8メートルにもなる巨大なもので、同氏の武者絵は旧大浜公民館でもほかに8枚展示される。
通りには地域住民の手作りによる露店が約20店並び、中ほどには「施餓鬼堂」を設ける。普段は東長寺に安置されている「不動明王」「大日如来」「弘法大師」が期間中のみ同所に祭られ、見ることができる。東長寺の僧侶が読教も行う。
また1995年のユニバーシアード福岡大会で、同地区がブラジル選手団の世話係をしたことをきっかけに続いていたサンバカーニバルは今年から一新、韓国の打楽器隊によるパレードが行われる。
同地区前自治会長の中村勇さんは「保存がとても難しい絵だが、若い人たちに文化が継承できれば」と話している。
開催時間は3日間とも18時~22時。楽器隊のパレードは25日を予定している。旧大浜公民館での武者絵の展示時間は13時~21時30分。入場無料。祭りは今月26日まで。
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