一般社団法人 海と日本プロジェクトinふくおかは福岡県随一の水揚げ量を誇る宗像の海の現状について
学ぶために小学校5~6年生20名を対象に「海と日本プロジェクト×むなかた海守り隊」を実施しました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

・「むなかた海守り隊」
・日程 2025年8月5日(火)8時30分~8月6日(水)18時
・開催場所 RKB毎日放送会館、玄海の家、大島
・参加人数 小学校5~6年生20名
・協力団体 RKB毎日放送、宗像市、鐘崎漁協
<プログラム>
8月5日(火)開催地:宗像市「鐘崎漁協、大島」
08:30 任命式 RKB放送会館
10:45 座学「漁業を通じて海を知ろう」鐘崎漁港
11:05 体験学習「漁船体験乗船」「活魚センター見学」
12:00 体験学習「宗像の地魚を味わおう」宗像海人食堂やっさん
13:20 フェリー乗船(神湊→大島)
14:30 体験学習「大島の塩の伝統製法を学ぼう」大島の塩作り場
16:20 フェリー乗船(大島→神湊)
19:30 座学「学んだことを意見交換しよう」玄海の家
8月6日(水)開催地:宗像市「玄海の家」
09:15 体験学習「ビーチクリーン」玄海の家
10:00 学習「商品パッケージ(大島の塩)を考えよう」
11:00 体験学習「アジを実際にさばいて蒲鉾にして食べよう」
13:00 座学「海女さんの漁や歴史について知ろう」
14:00 学習「学んだことを皆で発表しよう(後日、YouTube配信)
15:20 学習「2日間の学びを振り返ろう」
18:00 解散式(RKB放送会館)
10月11日(土)予定
09:00 皆で考えたオリジナルラベルの「大島の塩」の販売を体験しよう!(RKBカラフルフェス)
まずは宗像市の鐘崎漁港で宗像漁協の中川智裕さんから漁業を通じた宗像の海の現状について教えてもらいました。福岡県随一の水揚げ量を誇る鐘崎漁港ですが、最近は海洋ごみの増加や後継者不足などの理由で漁獲量が減少しているそうです。座学の後は、実際に大型漁船に乗せてもらったり、活魚センターで生簀のお魚を見学させてもらったりしました。

鐘崎漁港の近くにある漁師さんが営む宗像海人食堂やっさん。今回は子どもたちに宗像の地魚を味わって学んでもらおうと刺身定食を食べることに。この日は、宗像の海の夏の主役!アナゴをはじめ、イカ、鯛、サザエなど新鮮なお刺身が満載!宗像の海の豊かさを実感した子どもたちでした。

初日の午後は宗像市の離島・大島にフェリーで渡りました。大島には伝統的な製法で塩作りを行っている“塩爺”こと河辺健治さんがいます。昔ながらの直焚きにこだわり4~5日間、燃やして煮ます。今回、子どもたちは直焚きをお手伝い。さらに結晶となった出来たての塩を舐めさせてもらいました。

2日目の朝は、宿泊先の福岡県立少年自然の家「玄海の家」の目の前に広がる海岸でビーチクリーンを
体験。周辺の海岸は普段から地元の方々の清掃が行き届いてて、一見、海洋ごみは無いように見えましたが指導者のアドバイスでよく目を凝らして見ると、実はマイクロプラスチックが沢山落ちていることに気が付きました。「海洋ごみの8割は街ごみから」という指導者の言葉に、子どもたちも海洋ごみは“自分事”として捉えてくれたようです。

初日に見学させていただいた「大島の塩」。この「大島の塩」に子どもたちがデザインしたオリジナル
ラベルを貼って10月11日(土)にRKBカラフルフェスというイベントの会場で販売体験します。
テーマは海であったり、お魚であったり、大島であったりと「大島の塩」からイメージされるものを自由に書いてもらいました。子どもたちの発想はとっても斬新。どんなデザインになるのか?10月11日(土)は是非、RKBカラフルフェスにお越しください。

宗像の海のブランドの一つが「玄ちゃんアジ」。そのアジを捌いて、大島の塩を使った料理を作ることにも挑戦しました。料理研究家の佐藤彰子先生は日頃からお子さん向けのお料理教室をやっておられるだけにお話も教え方も上手!大人でも難しいアジの三枚おろしを丁寧に教えてくれました。ただ今回の子どもたちは魚好きが多く、なかなか上手に捌いていました。捌いたアジはすり身にして、大島の塩をまぶし、蒲鉾にしました。参加した子どもたちはとても美味しそうに食べていました。

宗像は日本海沿岸の海女さんの発祥の地と言われ、古い歴史を持っています。2018年に海女文化を継承する地域おこし協力隊として宗像市に採用された魚住由佳里さんが午前中、漁に出られた直後に体験学習に駆けつけてお話をしてくださいました。実際に海に潜っておられるだけに、最新の海の状況を具体的に教えてくれました。子どもたちも非常に興味を持ったらしく、次々に質問していました。

この2日間、海について色々なことを学んできました。学習ノートに書きこんだことを見直して、何を
発表するのか?各班の高校生リーダーの指導でまとめていきます。発表の様子は動画で収録し、後日
保護者の方々に見て頂けるようにYouTubeで配信します。そんなこともあってか、この2日間、とっても賑やかだった子どもたちも緊張していた様子。ですが立派に発表をやり終えました。

今年の「むなかた海守り隊」、宗像市は海に関わる話題に事欠かない場所だけに充実した学習を行うことができました。これも宗像市役所をはじめ、関係各所のご協力の賜物です。本当にありがとうございました。
そして何より隊員の子どもたちが笑顔いっぱいで学習を終えてくれたことが嬉しかったです。きっと、この2日間で海への関心を一層高めてくれたことと思います。
<団体概要>
団体名称:一般社団法人 海と日本プロジェクトinふくおか
URL :
https://fukuoka.uminohi.jp
活動内容:福岡の海を未来につなげるために、地域の企業・団体と連携し、イベントや放送を通して
海のことを考えるきっかけをつくり、行動する人を増やすための活動に取り組んでいます。
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。