イベント「おいでよ!夏の美術館vol.1 エルマーのぼうけん展」が現在、福岡アジア美術館(福岡市博多区下川端町)で開催されている。
夏休みの子どものための文化事業で、昨年まで開催していた「絵本ミュージアム」の後継事業。「親子が美術館に足を運び、文化芸術に触れる」という目的の下、「ぼうけん」をテーマに開催する。「エルマーのぼうけん」は、9歳の男の子エルマーの冒険物語で、「エルマーのぼうけん」「エルマーとりゅう」「エルマーと16ぴきのりゅう」の3冊の物語が1948年から51年にかけて米国で出版された。作者は、先月100歳でこの世を去った児童文学作家のルース・S・ガネットさんで、挿絵は義理の母であるルース・C・ガネットさん(いずれも故人)が担当した。
同展では、70年以上前に描かれたという表紙や地図など約130点の原画をはじめ、作者が所有する3冊のダミー本、イラストや挿絵を描くために作った「りゅう」の人形などの制作資料などを展示する。そのほか、会場では物語の4つのシーンを中心に、動物の声を聞いたり、ワニの背中を飛び越えたり、洞穴に捕らわれたりゅうたちを見つけ出したりする体験型展示を用意し、鑑賞者がエルマーになった気分で楽しめるようにする。作者のルースさんについてのコーナーも設け、幼い頃に話や絵を描いたノート、自作のオブジェやルースさんの写真などを展示する。
会場内には絵本コーナーも設ける。「ぼうけん図書館」と題し、冒険家、写真家、学者、スポーツ選手、絵本作家など100人が推薦する「ぼうけんの書」や冒険にまつわる本を紹介するほか、福岡アジア美術館が選ぶ「アジアのぼうけん&どうぶつ絵本」を集めたコーナーも設ける。関連イベントとして、オリジナルの冒険物語や冒険に必要なグッズを作るワークショップ「ぼうけんセットをつくろう」(要予約)や、エルマーの帽子を作るワークショップ、テレビ西日本アナウンサーによる本読み聞かせなども開く。
開催時間は9時30分~17時30分(入場は17時まで)。観覧料は、一般=1,400円、高大生=1,000円、小中生=700円、未就学児無料。8月25日まで。