めんたいこを中心とした食品製造・販売を行う「ふくや」(福岡市博多区中洲2)が7月1日から、直営店の一部店舗で「午前・午後の2部制営業」を導入した。
今回導入した2部制は、午前の営業を13時30分まで、午後の営業を15時からとし、間に休業時間を設けるもの。新型コロナウイルス感染拡大防止から中元時期の店内混雑や、密な環境を避けるため、そしてサービス業の人員不足解消や働き方改革への対応を目的としている。
店舗ではシフト制で昼休憩を交代すると、その間少ない人数体制での客対応となる。2部制を取り入れることで、営業時間中はスタッフ全員での客対応が可能となり、午前・午後の間に業務処理、スタッフ伝達も行える。昼休憩も一括とすることで、交代制の時よりもコミュニケーションが取りやすくなり、店舗のチームワーク向上や残業が減ることも期待しているという。
同社では以前から、働き方改革に向けた少人数での効率運営も含め2部制の検討を行っていた。今年はコロナウイルスの影響もあり、店内が混雑した場合には客に外で並んでもらうよう想定しており、日中気温が特に上がりやすい13時30分~15時の間を休業として、2部制営業のテスト導入を行うことに踏み切ったという。
2部制営業の実施店舗は、商業施設テナントや観光立地を除く25店舗で、川端店、空港通店、天神店、大橋店、春日店、那珂川店、大野城店など。
同社営業第一部次長の佐敷斉さんは、今回の取り組みについて「サービス業の労働力不足は社会的な課題でもある。2部制の営業モデルが今後の日本の小売業の効率運営のモデルになればと思っている。一部不便に感じられるお客さまもいらっしゃるかと思いますがご理解いただければ」と話す。業務の効率化や客の理解を得て、継続が可能であれば、年間を通しての実施も検討したいとする。
開店時間、閉店時間は店舗により異なる。実施期間は8月31日まで。