博多券番の芸妓を先頭に、旗持ち、提灯(ちょうちん)持ちの男衆が連なり、博多のまちを練り歩くきもの道中「博多献上道中」が10月18日に行われる。
筑前黒田藩の初代藩主となった黒田長政が、徳川幕府への忠誠の印として、博多に古くから伝わる独鈷に華皿柄の博多織を献上品に選んだことに由来、「献上博多」の名称が誕生したといわれる。地元の伝統工芸品である博多織を再認識してもらうと同時に、着物の似合う街「博多」をつくるためのシンボルとして秋の恒例の祭りにと、昨年「灯明献上道中」として始められ、今年は名称を「博多献上道中」と改め、コースも御供所地区のみだったものを、博多駅からのスタートに変更した。
髪を島田に結い、黒留袖に博多献上帯を締めた芸妓姿の女性たち、前後に同じく博多献上帯を締めた旗持ち・提灯持ちの男性ら総勢30人が、同日開催される「第14回博多灯明ウオッチング」の灯明でほのかに彩られた博多の町を情緒たっぷりにさっそうと歩く。最終目的地である聖福寺の仏殿では、しの笛、三味線の演奏も披露される予定。
献上道中は博多駅を18時30分に出発。大博通り西側を北上→商工会議所入口交差点を東に横断→大博通り東側北上→東長寺先右折→御供所通り→聖福寺仏殿。なお「博多灯明ウオッチング」は18日=櫛田神社、旧大浜小学校、奈良屋地区の神社とほこら、博多リバレイン、福岡サンパレスなど博多部全域、25日=博多高等学校、聖福寺、承天寺、東長寺、妙楽寺などの御供所地区で、それぞれ行われる。両日とも18時~21時。