JR九州(福岡市博多区博多駅前3)は7月31日、現在部分営業している九州新幹線800系の「つばめ」を大幅に改装した「新800系」の第1編成目の車両が完成したことを発表した。
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新車両の導入は2011年春の九州新幹線全線開通を見据えたもので、エクステリアは鉄道の車両では世界初という、立体曲面のライトカバーの採用したほか、先頭部に「つばめマーク」の象嵌(ぞうがん)を施し、つばめの飛行軌跡をイメージした帯に。
インテイリアは、客室の妻壁には金箔と鹿児島産樟、宮崎産山桜の木部を使用、八代い草の縄のれんに加え、シートの張り地は車両ごとに一抹やアイビー柄の西陣織など赤系の6種類で構成している。金箔貼りの額縁に鹿児島・川辺の木彫り、蒔絵、博多織を展示。電話室ののれんには久留米絣(かすり)を使うなど、九州の伝統工芸品がふんだんに取り入れられている。製造コストは1両約3.5億円。
8月9日には鹿児島中央駅で一般向けの内覧会、20日に体験ツアーを行い、22日の出発式を経て正式に投入される。現在同社では800系を6両×6編成保有。残りの2編成については来年春から秋にかけて順次導入予定だという。