i-PRO株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長 兼 Chief Executive Officer 中尾 真人、以下i-PRO）は、当社で開発したAI活用型オブジェクト検索システム（特許第6989572号）が、公益社団法人発明協会の令和7年度九州地方発明表彰 発明奨励賞を受賞したことをお知らせします。

AI活用型オブジェクト検索システムとは、AIを介して複数の監視カメラ映像を検索し、部分的な情報からでも特定の人物や車両の映像を迅速に提供するものです。従来の監視カメラによる情報収集では、部分的な特徴から映像を見つけ出すことは困難であるという課題を解決し、事件や事故の早期解決に貢献しています。

AI活用型オブジェクト検索システムは、当社製品i-PRO Active Guardに搭載されており、主に欧米の警察署や公園、学校などの大規模施設の警備に活用されています。警察署では、事件や事故が起きた際に現場周辺のカメラ映像に映っている可能性のある人物の特徴から映像を迅速に検索し、捜査や証拠収集に役立てられています。また、公園や学校においては、予め要注意人物や注意するべき状態をシステムに登録しておくことで、リアルタイムにアラートを送信することが可能です。これにより、少人数の警備体制で事件・事故を防止することにも役立てられています。防犯目的以外に、来客人数のカウントなどのマーケティング用途でも利用されています。日本では、i-PRO Active Guardは未導入ですが、映像監視および機能拡張ソフトウェアとして製品に利用されています。

i-PROは、今後も社会の安心・安全に貢献する高度な技術を開発してまいります。
発明奨励賞受賞「AI活用型オブジェクト検索システム」について
- AI活用型オブジェクト検索システムの概要：複数のサーバと端末、及びそれらを接続するAI統合サーバで構成されるAI活用型オブジェクト検索システム。
- 搭載されている製品：i-PRO Active Guard (販売地域：アメリカ、欧州、アジア)※日本では未導入
- 用途：施設及び市街の防犯、マーケティング用途(人数カウントなど)
- 開発の背景：近年、セキュリティカメラは事件や事故等の捜査や証拠収集における手掛かりを得る重要な手段となっています。しかし、従来の監視カメラ映像での情報収集は、部分的な情報から特定の人物などの特徴を詳細に把握した上で、複数の場所に設置された個々の監視カメラの映像を1つずつ視聴して特徴に合致する人物などを見つけ出す必要があり、困難かつ膨大な人手、時間を要していました。警察などの捜査機関による捜査においては人物や車両をいち早く特定する必要があり、簡単な操作で映像を検索できるシステムが求められていました。
- 特長：AI活用型オブジェクト検索システムは、オブジェクトの部分的な特徴を検索条件とし、検索条件に合致する映像をサーバから取得して端末に提示することができます。専門知識を持たない人でも、端末から直感的な操作で複数要素を組み合わせた高度な検索を行って特定の人物や車両の足取りを迅速に追跡できます。


ご参考情報：
i-PRO Active Guard（英）：i-PRO Active Guard | i-PRO Products
i-PRO 機能拡張ソフトウェア（日）：WV-ASE335WUX | i-PRO Products
i-PRO 映像監視ソフトウェア（日）：WV-ASM300UX | i-PRO Products
【公益社団法人発明協会の地方発明表彰について】
全国8地方（北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州）の優れた発明や、考案又は意匠を生み出した技術者・研究開発者を顕彰するものです。対象となる発明等は、特許、実用新案又は意匠登録され実施されていることが必要です。本表彰は大正10年に開始され、その歩みは日本の科学技術進展の足跡と言えます。
【i-PRO株式会社について】　
i-PRO株式会社は、パナソニックから独立したセキュリティ、セーフティ、医療用エッジコンピューティングカメラの世界的リーディングカンパニーです。60年超におよび培われた高品質で信頼性の高いハードウェアを用い、画像を意思決定の現場で活用する最先端技術を開発しています。i-PRO製品は、容易にカスタマイズおよび統合ができるよう設計されており、お客様のあらゆる用途に柔軟に対応します。
私たちは、AIを倫理的に責任をもって活用し、堅固なサイバーセキュリティを備え、持続可能なテクノロジーを提供します。i-PROは、2023年より国連グローバル・コンパクトの参加企業です。