特集

アートを身近に
博多で「アートフェアアジア福岡」

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■国内外38ギャラリーが一堂に

「アートフェア」とは、複数のギャラリーが集い、それぞれの一押し作品を並べ、展示販売を行うアートの見本市。昨年9月、福岡のアートシーンを盛り上げようとギャラリーの店主らが企画し、県内外の27のギャラリーが参加して初めて開かれた。

2回目となる今年は、九州を中心に東京や大阪、ソウル、台北など国内外から計38ギャラリーが参加する。会場はホテルオークラ福岡9階客室。各ギャラリーが室内の壁やベッドの上などにアート作品を思い思いに展示する。

実行委員長を務める「Gallery MORYTA(ギャラリーモリタ)」(中央区赤坂3)の森田俊一郎さんは「海外に比べ、日本のアートマーケットは小さい。ギャラリーのためのフェアではなく、街の中に芸術や文化を根付かせるきっかけとなるフェアにしたい」と話す。

展示される作品は、絵画や彫刻、立体、版画、写真などさまざま。真っ白なシーツの上に並べられた現代アート。展示の仕方にもギャラリーの個性が表れる。「プロが目利きした、世界に通用する『価値観(アート)』を仕掛けてくる場。自分の美意識を高める良いきっかけにもなるはず」。

38の参加ギャラリーのうち、8つが九州からの出展。地震に見舞われた熊本からは「なかお画廊」が初参加する。「被災して大変な時期にもかかわらず、協力していただいている」と森田さん。

■若手作家の育成も

期間中は、ギャラリストによるトークイベントなども予定するほか、「愛着を感じられるフェアにしたいので、地域の若手作家の才能を見せる機会を作った」と、今年は若手アーティストの育成も兼ね、初めて公募展を開催。来場者による投票企画も行い、「ここから次回のアートフェア参加や時代を担う作家の誕生を期待したい」と話す。

「アートはみなさんが思っているよりも身近なもの。オリンピックを楽しむのと同じようにアートを見て、気軽に楽しんでいただければ」。

取材・文/編集部 秋吉真由美

博多で「アートフェアアジア福岡」 ホテル客室でアート展(博多経済新聞)アートフェアアジア福岡

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