博多まちづくり推進協議会は7月22日、九州デザイナー学院(福岡市博多区博多駅前3)の学生ら約50人と共同で「通り名プロジェクト2009」と題したワークショップを開き、協議会メンバーらとともに博多駅周辺の通り名を検討した。
2011年の九州新幹線全線開通で、大きな変化が予想される博多駅周辺のまちづくりの一環で、来街者にわかりやすく、案内しやすい街を目指した活動で、昨年は自治協議会や地域住民らでワークショップを重ね、全11の通り名を決定した。昨秋の社会実験「はかたんウォーク」でまち案内の仮設サインを設置したほか、昨年末から今年3月末まではメーンストリートの3つに絞っての「第二次通り名社会実験」も行ってきた。
短期間で広範だったこともあり、認知度があまり上がらなかったことなど課題も残ったが、大半が継続を希望するなどのアンケート結果が出ている。更なる公称化に向けた提案として、今回のワークショップでは、来街者の視点で考えてもらおうと県外の学生も多い専門学校の1年生らと共同で博多駅周辺の大小約70の通り名を考える。
今月上旬にオリエンテーションやプロセスの勉強会を経て、昨年同様、進行役に福岡のまちづくりに詳しい田坂逸朗さんをファシリテーターに迎えて開催。学生7~8人と協議会メンバー1~2人で7つの班を作り、各班で名付けるプロセスから検討に入った。フィールドワークのアプローチでは、「現地の警察やタクシーの運転手に聞く」「迷子のふりをして案内しやすさを調べる」など、これまでとは違った目新しいアイデアも発表された。
田坂さんは今回の総評として、「プレゼントを贈るように、心を込めたプレゼンができるようチームワークを大事に取り組んでほしい」と話したほか、同協議会アクション部会の溝口直美さんも「学生らが詳しくない部分をを逆手に取って、来街者の視点からさまざまなアイデアをもらえれば」と期待を込めた。
ワークショップはコンペ形式で行い、8月28日には福岡大学商学部の田村馨教授を招き、都市計画の講義と2回目のワークショップを行う。9月半ばに最終プレゼンとして完結し、今冬から来春にかけて、行政などに公称化に向けた提案を行っていく予定。