博多の夏の代名詞「博多祇園山笠」のフィナーレ「追い山」が7月15日早朝、福岡市博多区で行われた。昨年に比べ今年は天候に恵まれ、山笠の一大行事を見ようと早朝にも関わらず大勢の見物客が訪れた。
山笠のクライマックスを見ようと、櫛田神社(福岡市博多区上川端町)の周辺やコースの沿道は、スタートを心待ちにする人たちが前日夜から場所取りをして待つなど、多くの人々が詰め掛けた。スタートのアナウンスが近づくにつれ、山留めは緊張感の中に声援が飛んだ。
空がうっすら白めいてきた4時59分、太鼓の音とともに一番山笠の大黒流が「ヤー!」という威勢のいい声を上げて櫛田入り。境内で「博多祝い唄」を披露し、博多の街へ飛び出した。続いて6分後に二番山笠、以後5分後にそれぞれの舁き山も「オイサ!オイサ!」と掛け声を上げ、駆け出した。
国体道路を出ると、途中東長寺(御供所町)と承天寺(博多駅前1)の清道を周り、旧東町筋~大博通り~旧西町筋と道幅の異なる博多の街中を疾走、決勝点となる須崎町の廻り止めまでの約5キロを、約1トンの山で舁き回った。沿道からは勢い水がかかり、舁き手らはたくさんの声援に包まれた。
すべての山笠が舁き終えた6時、櫛田神社の能舞台では「鎮めの能」が行われ、半月にわたった祭りの最後を締めくくった。
各流のタイムは、櫛田入り・全コースそれぞれ、大黒流(32秒49・29分49秒)、東流(32秒85・30分28秒)、中洲流(34秒63・34分19秒)、西流(35秒20・30分40秒)、千代流(31秒47・29分12秒)、恵比寿流(32秒41・31分45秒)、土居流(33秒32・30分12秒)、上川端通(45秒54)。上川端通は櫛田入りのみ。