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博多で恒例の歌舞伎行事「船乗り込み」 中村梅玉さんら13人がご当地到着

六月博多座大歌舞伎「船乗り込み」川端ぜんざい広場前の様子

六月博多座大歌舞伎「船乗り込み」川端ぜんざい広場前の様子

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 「六月博多座大歌舞伎」公演に先駆けて5月30日、俳優のご当地到着を知らせる恒例行事「船乗り込み」が行われた。

船に乗り込む中村梅玉さん(手前)、中村扇雀さん(奥)

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 江戸時代から続くという「船乗り込み」は、歌舞伎俳優が江戸から上方(かみがた)、大阪に入る際に行われていたとされる歌舞伎の伝統行事。現在は、福岡・博多川と大阪・道頓堀川の2カ所で年2回行われている。福岡では1999(平成11)年の博多座こけら落とし記念企画として始まり、今回で23回を迎える。

 今年は、中村梅玉さん、中村扇雀さん、坂東彌十郎さん、尾上松也さん、坂東新悟さん、尾上右近さんら13人の役者が乗船。当日の天気は晴れ。紙吹雪が舞う中、集まった多くの観客の声援に笑顔で応えながら、清流公園からリバレインフェスタスクエア前まで、約800メートル区間を約35分かけて乗船した。

 川下り後は博多座劇場で式典が行われた。梅玉さんは「船乗り込みを終えて、これから博多座公演が始まるんだなと感じた。公演では二役を早変わりで務めるので、早変わりだけではなく、一生けん命二役を演じ分けたい」、扇雀さんは「博多座には、昨年の9月以来に帰って来ることができてうれしい。今回は昼の部のみの出演となるが、全力を注ぎたい」、彌十郎さんは「今回上演する『東海道四谷怪談』で直助権兵衛を初めてやらせてもらったのが、22年前の博多座だった。また新たに勉強し直して、頑張りたい」と話す。

 公演に向けて松也さんは「どの役も大役で、自分にとっては憧れの先輩方が務めてきた思い入れのある役。皆さんに楽しんでいただけるよう精いっぱい努めたい」、新悟さんは「博多座はとても好きな劇場。精いっぱい舞台を盛り上げたい」、右近さんは「早変わりや宙を舞うなど、歌舞伎独特のエンタメ要素がふんだんに盛り込まれた、歌舞伎の魅力の詰まった演目になっている。ぜひお越しいただけたら」と意気込む。

 「六月博多座大歌舞伎」公演は6月2日~17日。チケット料金は、A席=1万7,000円、特B席=1万2,500円、B席=9,500円、C席=5,500円。

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