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壁ドン、胴上げ、ドデカグルメ…
4周年の博多阪急、ユニーク企画続々

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■「イケメン風」社員が壁ドン

博多阪急では、バレンタインの催事会場に「イケメン風」という男性社員が店頭に立ち、接客を行う「イケメンカフェ」が登場。「顔にはそれぞれ好みがあると思いますので遠慮がちに…と『イケメン風』にしました」と広報担当の槇谷豪夫さん。昨年より始めた特別企画で、今年は同社各部門の部長が「ダンディーおやじ」として加わり、イケメン風とダンディーおやじの約30人が交代で来店客をもてなす「イケメン&ダンディーカフェ」としてパワーアップした内容で展開された。

席数は30席を設け、店内には「壁ドン専用席」も。男性が壁に手を置いて女性に詰めよる動作「壁ドン」。カフェメニューを注文し、「壁ドンOKフラッグ」を立てると「壁ドンサービス」が受けられるというユニークな仕掛けだ。今年は11日間で2200人が来店し、「500壁ドンという数字をはじき出しました」と槇谷さん。

ダンディーおやじの登場は、金曜・土曜・日曜の夕方限定にするなど「レア感」も演出。「今日のダンディーは~?」とリピーターも生まれる人気ぶりで、バレンタイン商品の売り上げは前年比10%増に。「数字にも壁ドン効果が」と笑顔を隠せない。

■百貨店で胴上げ体験

今年の初売りで売り出した「夢福袋」も独自路線を突っ走る。「博多阪急だからできることを条件に皆で考えた」という「お祝いセット福袋」は、JR博多シティの屋上や博多阪急の売り場など数カ所での胴上げとイベントホールを貸し切る祝勝会のセット。価格は「バンザイバンザイ」にちなみ8,383円だ。

「昨年日本一に輝いた福岡ソフトバンクホークスの胴上げがヒント」と槇谷さん。22通の応募から抽選で市内在住の男性が当選した。残念ながら、天候に恵まれず屋上での胴上げは叶わなかったが「非常に喜んでいただけた」と大成功。「胴上げ実施中」と看板を掲げ、店内各所で来店客の視線を浴びながら、無事胴上げを終えたという。

■ドデカグルメ、「斬新」恵方巻きも

食品フロアでの期間限定の企画商品は、各ショップと同社の食品担当の連携で生まれる。「来店客の目に留まる面白い商品を」と開業1年目に通常の商品より大きい「ドデカグルメ」を始めたのが原点だ。

「こんな商品はどうでしょう」と食品担当がショップに持ちかける。イメージしやすいよう、絵を添えることもある。最初は賛同しない店舗も多い中、4店舗で「ドデカグルメ」を販売。「それがとても好評で」と次々と季節に合わせた商品を企画した。

秋の学園祭シーズンには「オープンキャンパスグルメ」と題し、国語辞典や制服を再現したスイーツ、父の日には「頑固おやじ」をテーマに据え、チョコレートで「ちゃぶ台ケーキ」を制作、成人の日には「ハタチグルメ」と銘打ち、「20」と描いた総菜をそろえた。

福岡でも定着しつつある恵方巻きは、伊勢エビを丸ごと1匹巻くというビジュアル勝負(?)な商品を用意。「その年の恵方を向いて無言で1本食べきると福を呼ぶ」という縁起担ぎは全く以て気にしない斬新さがSNSを中心に大きな反響を呼んだ。

4周年を迎えた記念グルメは「4の字グルメ」。20店舗が参加し、スイーツやカレー、うどん、ハンバーグで「4」を描く。

■気軽に行ける百貨店に

「本店でもこんな企画は…」と笑いながら「けして関西のノリではない」と槇谷さん。「福岡の方はお祭り好き。ノリが良く、楽しんでいただけているようです」と話す。「県外からの旅行者も多いので、目立つ、目に留まりやすい商品を作るという点も大きい」。

ひねり出した企画が功を奏してか、売り上げは20128月より30カ月連続で前年を上回っているという。「天神には立派な百貨店が3つもある。同じ方向を向いても戦えない。これからも気軽に入ってもらえる、来店したいと思われる店作りを目指したい」と槇谷さん。来春は隣にマルイの出店も控える。「マルイさんが増えることで博多の魅力も上がる。これからも喜んでいただけることをしていきたい。結構マジメに取り組んでいるんですよ」と目を光らせる。

取材・文/編集部 秋吉真由美

博多阪急に「イケメン&ダンディーカフェ」-「壁ドン専用席」も(博多経済新聞)

博多阪急、ユニーク恵方巻き用意-伊勢エビ丸ごと恵方巻きも(博多経済新聞)博多阪急に「ハタチグルメ」-成人の日限定メニュー(博多経済新聞)博多阪急、福袋35000個用意-「胴上げ」「告白練習」付きの夢福袋も(博多経済新聞)

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